シリカ
シリカ(SILICA)は、天然ではメノウ、ケイ藻土、石英から得られ、合成でも作られていて白色又はやや青味を帯びた粉体になっています。
水や酸には溶けず、コロイド状無水ケイ酸で微粉末であることから非常に大きな表面積があり、ふんわりとした感じの仕上がり、透明感のあるカバー力、強い吸湿性等の性質があることから、いろいろなメイクアップ製品に使用されています。肌に対して感触調整や増粘作用の目的で使われたりします。
不透明化効果や吸湿性により、感触を良くするだけでなく、毛穴を目立たなくしたり、皮脂や汗を吸収したりする作用もあります。
シリカは、ファンデーションなどのパウダー類以外にも、肌すべりをなめらかにし、化粧膜を軽く保ち、感触のよい被膜力や不透明にする働きがあり、また微生物や酸化によって変化しにくいため、クリームや乳液の安定化剤や増粘剤にも使われ、粗い粒子のものは、洗顔料のスクラブ剤としても利用されています。
シリカというと、じん肺に代表されるように発がん性や肺毒性を心配する方も多いかと思います。
IARC(国際がん研究機関)では、不溶性の結晶性シリカの一種に発がん性があるとの指摘をしています。しかし、食品添加物や顔料、健康食品として使用されているシリカは、もちろん安全性を考慮して結晶性ではなく非結晶性のものが使われています。こちらは、カフェインやお茶、ヘアカラーリングや外科インプラント等と同様に、発がん性の評価はできないというはんていになっています。
さらに地表で存在する元素で一番多いのが酸素の約50%。二番目がケイ素の約26%で、日常的に空中に浮遊している塵としてシリカが最も多いことを考えても特に問題はないでしょう。